大アルカナの叡智
タロットコーチング講座では、マルセイユタロットの大アルカナの叡智を学びます。大アルカナとは、タロットデッキ78枚のうち主要な22枚のことを言い、アルカナはラテン語で「秘儀」という意味です。大アルカナは、象徴的なシンボルによって伝説や神話、哲学、宗教などを想起させ、人の心象に様々なインスピレーションをもたらします。
本講座においては、主にこの22枚の大アルカナカードを取り扱い、インスピレーションの補助となる背景知識なども併せて解説してゆきます。
大アルカナは、番号のない愚者から21番の世界まであり、これらは人間の魂の成長過程を表しているとされています。それだけではなく、タロットカードは人間に隠された22のチャクラと対応しており、それぞれのカードの象徴と繋がることで22のチャクラを活性化させることも可能なのです。タロットは単なる占いの道具ではなく、人間の魂の進化には必須のアイテムと言えます。
コーチング術
通常、タロットカードを使用したリーディングは、タロット占術として扱われています。しかし、本講座においてはタロットコーチングと呼ぶことにしています。占いというのは、未来を象徴によって読み取り、出た占断に縛られるものです。それに比べてコーチングは、問いかけて聞くという対話を通して相手自身から様々な考え方や行動の選択肢を引き出す手法のことです。
古代インド哲学における人と馬車
そもそもコーチ(Coach)とは、スポーツのコーチと同じ意味ですが、コーチの本来の意味は人を運ぶ大型の四輪馬車のことです。古代のヨガ哲学においては人間を馬車に喩えることがあります。馬車の乗り手が本人の意思だとすると、御者が本人の言葉や理性、馬は感情や五感、車体が肉体や行動を表しているというのです。運命がスムーズに進むか否かは、自分自身の意思、言葉、感情、行動、この四輪が統一されているかどうかによって決まります。つまり、乗り手(意思)の行きたい方向をはっきりとさせ、御者がそれを正しく認識し、手綱(理性や言葉)を上手にさばいて、暴走している馬(感情や五感)をおとなしくさせ、外の環境に振り回されないように自己を統御できるか否かが鍵となるのです。人は自分自身の主ですが、自分の人生を運ぶ上記の四つが統一されずにバラバラとなっていると思ったように進むことができません。
通常のコーチングは、双方向の対話を通してなされるものですが、言葉による会話だけでは未知のアイデアや潜在的な可能性を引き出すことは難しいでしょう。柔軟な発想や革新的なアイデアというものは現在の思考の範囲内にはなく、インスピレーションは視覚的にもたらされることが多いからです。そこで、タロットカードを使用したコーチングによって今までにはなかった発想を導き出し、視覚的なインスピレーションを言語化していくことで、今まで思いつきもしなかった新しい視点に気づくことができるようになります。つまり、タロットを使用することで、自分が自分と対話し、自分の中に答えを見出すということが容易となるのです。自分自身でコーチングを行う場合はセルフコーチングと言いますが、タロットを使用すればセルフコーチングも容易となります。
また、タロットを使用して他者をコーチングする場合も、何かを指示したり、アドバイスしたりということではなく、タロットを通じて相談者から閃きと気づきを引き出し、相談者の可能性を広げることを目的とします。
タロットコーチング
このことからタロットコーチングとは、タロットの象徴的な図像を読み取ることによって相談者の潜在的な閃きと気づきを引き出しつつ、目標に向かって意思、言葉、感情、行動の統一をもたらすためのサポートを行うことにあります。そのため、ここではタロット占術という用語を使用せず、タロットコーチングという言葉を使用することに致します。あくまでもタロットコーチングは自分自身、あるいは相談者の中にある答えを引き出すためにあります。それは自分の中にこそ優れた師が内在しているのだということに気づいて頂くためです。自分の人生の最良の相談者は自分自身であることを知るために、タロットコーチングという手法を活用してください。
タロットコーチングを通して自分の中の未知の能力を見出し、無限の可能性を引き出しましょう。
※当講座で学んだ知識を応用した瞑想の実践は、講座終了後に行われる音霊瞑想チューニング講座にて行われます。瞑想を体系的に学びたい方は、命卜相一日講座の受講をお薦め致します。
必須教材:
①マルセイユタロットデッキ、オリジナルタロット
②タロットクロス
③タロットポーチ
④タロット曼荼羅シート
※必須教材については第一回目の講座の時にご紹介致します。
テキスト:随時配布